フィードバックの大切さ
自分のした仕事が良かったのか悪かったのか、またどこが良かったのか悪かったのか、フィードバックをもらえるかどうかは働く上でのモチベーションに大きく関わる要素だと思う。
その仕事が成功したのかどうかは、デジタルに評価することが可能なことが多い。
売上、利益、原価率、そういった数値を見れば、だいたいの善し悪しは分かる。
会社からすれば、そこまで分かれば十分なのかもしれない。
しかし、社員ひとりひとりのモチベーションに関わるのは、デジタルな評価よりも、もっとアナログなものではないかと思う。
例えば、何か問題が発生した時の対応が迅速であるとか、後輩の面倒をよく見ていたとか、タスクの漏れやスケジューリングの不備にいち早く気が付いていたとか、トラブルの芽を摘むような行動は、評価に値すべきものだと思う。
あるいは、指示された仕事を完了した時、その内容や仕事の進め方に対するフィードバック。「ここはもっとこうした方がいいんじゃない」といった指摘はなされることも多いだろう。では逆に、「この資料の見せ方はいいね、わかりやすいよ」とか、「期限より早く仕上げてくれて助かったよ」といったことを伝えている人はどのくらいいるのだろうか。
そういったものがないと、自分のやり方が正しかったのか、何か改善していくべきことはないのか、それが分からないまま、また次の仕事に取りかかることになり、それが続くと、もはやどこを歩いていてどこに向かっているのか、分からなくなってくる。
そうして、仕事に対するモチベーションは下がっていく。
もちろん、最終的にはデジタルな成果に現れてこないことには評価のしようもないしいくら業務改善をした(つもりになった)ところで目的が達成されなければ意味がない。
けれども、そういう見えづらいところで頑張っている人たちに光をあてていかなければ、彼らは救われない。そして、あえてトラブルを起こしておいてそれをシューティングすることを成果と見なすことすら行われるようになる。それは絶対に違う。
トラブルを解決することが成果ではない、トラブルを起こさないことが成果だ。